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名残ある紙すき和紙

宝珠苑デイサービス

私たちの生活において”紙“といえば洋紙が当たり前の時代に育ちましたが、

昭和初期頃までは和紙とのつながりが深かった事でしょう

そんな時代を思い起こしながら、和紙作りをご堪能いただきたいと、

春季遠足は「越前和紙の里」にて和紙作り体験に決定しました

 

最初に「越前そばの里」にて、直営農場で収穫したそばを原料に

製造したお蕎麦を食べに行くことに

 

のど越しを楽しめるお蕎麦は、ご利用者様には受けが良く、

ツルツルと音を立て美味しそうに召し上がられます

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そしてお次は「越前和紙の里」にて紙すき和紙作りに挑戦です

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紙すきは漉桁(すきけた)と呼ばれる木枠で原料をすくいあげ、前後左右に揺らします

この揺らし方次第で紙の厚みにムラが出るため、みなさま真剣そのもの!

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その昔、紙すきの原材料となる楮(こうぞ)三椏(みつまた)雁皮(がんぴ)などが

大安寺地区に自生していたため、ご家庭内で手すき和紙の生産を行っていたそうです

しかし、明治以降に洋紙の技術が導入され、機械で大量に製造することが可能になったことで

1000年以上もの伝統を持つ和紙の活躍の場は年々縮小されてしまいました

 

近年、日の目を見なくなった和紙ですが、

強くて柔らかい独特の風合いや保存性の高さは優れ、

また、相撲番付表は、燃えにくい和紙でつくられているので

「火除け」のお守りともされています

 

そんな和紙の特性や価値観を一番ご存知なのは、ご利用者様の年代の方々だろうと、

今回の真剣な眼差しを拝見し、思い知らされました